札幌駅から歩いて15分ほど…東区にある「ファイターズ通り」商店街の懐かしい町並みを見ると、なぜか少年時代を思いだしてグッときてしまう、kobayashi(parking@ace)です。
創業1959年。60年以上愛される老舗
年月の流れを感じさせる外観は、60年の歴史を物語っています。お店に面した「ファイターズ通り」は1866年に整備が始まった正式名称「道道花畔(ばんなぐろ)札幌線」のちの愛称「ななめ通り」として140年近く賑わっていたそうです。
2004年に日本ハムが札幌に移転し、練習場が近くにできた事をきっかけに現在の「ファイターズ通り」へと名前を変更。当時は飲食店など約50店舗ほどあり、大いに盛り上がったそうです。
現在は後継者不足などの問題で半分以下になった店舗数の中で、地元の方々や近くに勤めるサラリーマンの方々に愛され続け「ファイターズ通りの重鎮」として、下町の洋食屋「味かつ」は営業を続けています。
デミグラスソースのメンチカツ定食が食べたい
そんな普段よく通る「ファイターズ通り」に以前から気になっていたけど…いつもお店が閉まっているので、営業していないのかなと勝手に思い込んでいたお店が「味かつ」です…札幌ローカルワイド番組「どさんこワイド」でこのお店が取材されている放送をたまたま見て…いつも通る時間帯は営業時間外だと気づかされました。
昼は11:30~13:30、夜は17:00~21:00の営業で日・祝は定休日です。番組でレポーターさんが食べていた「デミグラスソースのメンチカツ定食」に惹かれ…ちょうどタイミングのいい日ができたので開店後すぐ伺いました。
懐かしさを感じるよい雰囲気の店内
厨房では店主が調理をし…電球の優しい光が懐かしさを感じさせるテーブルクロスを鮮やかに色付ける店内では、年配の女性とかなりイケメンの若い男性の2人が注文を受け配膳をしていました。
かなり爽やかなイケメン店員さんに「メンチカツ定食」下さいと注文。「デミグラスソースか和風オニオンソースを選べますが、どちらになさいますか?」と聞かれ、一瞬迷いましたが…デミグラスソースを選びました。
メンチカツが軽やかに揚げられる音を心地よく感じながら…注文到着までメニューを眺めていると、美味しそうな料理がずらりと並んでいました。
次ここへ来たらハンバーグ定食を食べよう…なんて考えているうちに、まずはどんぶりに程良く盛られたごはんと、ねぎの香りがたまらない…定食感溢れるみそ汁が到着しました。先に食べてしまおうと思いましたがここはぐっと我慢です。
自慢のメンチカツとご対面
「味かつ」自慢のメンチカツがいよいよ僕のテーブルに届きました。目の前でバターの香りが優しく漂うデミグラスソースは、下町の洋食屋を冠する「味かつ」の真骨頂だと思います。
そしてメンチカツ一切れを口内へ…ほろっと崩れる肉は油っこくなく、さっぱりとした旨みを感じます。この旨みを尊重するデミグラスソースは、さらっとしていて味の入口はバターの風味が強く、ソース類の濃厚さを経て…最後にふわっと醤油の味わいがやって来る…まさしく日本の洋食屋さんのデミグラスソースです。
「味かつ」に来るまでは、油っこくて…正直苦手意識を持っていたメンチカツでしたが、ソースとともにお互いが引き算で無駄なものを排除して作られ、旨みと旨みの純粋な足し算によって60年以上このお店を支えてきた看板メニューである事を感じさせてくれました。
またこの暖簾をくぐりたい
ボリュームの割にペロリと平らげ…食後は幸せな満足感に包まれました。席に着いたらすぐに出される水を飲み終わったら、ポットに入った冷たいお茶を出してくれるのがさりげない気遣いで嬉しいです。
真夏の暑さと食後で熱くなった体をお茶で冷まし会計。自然と口から出る「ごちそうさまでした」は自分でも驚くくらいの軽やかな声になりました。
またこのお店に来たいと思うとともに、いつまでも「ファイターズ通り」を盛り上げていって欲しいと強く願いました。
——————————————————–
住 所:札幌市東区北7条東4-28
電 話:011-711-4650
アクセス:地下鉄東豊線 東区役所前駅より徒歩約9分
営業時間:11時30分~13時30分 17時~21時
駐車場:近隣にTimes駐車場有り(30分無料)
定休日:日曜日・祝日
ファイターズ通り周辺のお店です